兵庫県は、かつて摂津国(せっつのくに)・播磨国(はりまのくに)・但馬国(たじまのくに)・丹波国(たんばのくに)・淡路国(あわじのくに)と呼ばれていた地域から成り立っています。日本の国生み神話にも登場する淡路島をはじめ、古くからの歴史や文化が息づく、日本でも特に歴史の深い地域の1つです。
日本の国生み神話では、2柱の神である伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)が日本列島を生み出したとされています。その神話の中で、最初に生み出された島として登場するのが「淡道之穂之狭別島(あわじのほのさわけのしま)」で、現在の淡路島にあたるとされています。そのため、淡路島は「日本の始まりの地」とも言えるでしょう。こうした神話上の背景から、日本の歴史や文化を語る上でも重要な場所です。また、淡路島には、伊邪那岐命と伊邪那美命を祀る伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)が鎮座していて、日本最古の神社の1つとされています。古くから「国生みの神」を祀る神社として信仰を集めてきた、淡路島を代表する歴史的な神社です。
兵庫県は、日本酒の一大生産地としても有名です。県内には約70か所の酒蔵があり、全国の日本酒の約30%が兵庫県内で醸造されています。全国有数の日本酒生産量を誇っています。特に神戸市から西宮市にかけての「灘五郷」は、日本を代表する酒所として知られています。見学できる酒蔵も多く、酒蔵を巡りながら様々な日本酒を味わえるのも、兵庫県ならではの魅力の1つです。また、兵庫県は、日本酒造りに欠かせない酒米として評価の高い「山田錦」の主要な産地でもあります。山田錦は、酒米の中でも特に評価の高い品種で、兵庫県産の山田錦を使用した高品質の日本酒が全国各地で造られています。
他にも、兵庫県には数多くのご当地グルメがあります。その代表的な食べ物の1つが「神戸牛」です。世界的にも高く評価されている「和牛」(日本の高級な牛肉)の一種です。兵庫県北部の但馬(たじま)地方で育てられる「但馬牛」を素牛とする神戸牛は、柔らかな肉質と、口溶けの良さが特徴です。また、兵庫県を代表するご当地グルメとして、「明石焼き(あかしやき)」も挙げられます。大阪府の「たこ焼き」とよく似た丸い形をしていて、どちらも蛸(たこ)を使用しますが、明石焼きは卵を多く使用するため、ふんわりとした柔らかな食感が特徴です。出汁に付けて食べます。
兵庫県は、演劇の分野でも広く知られています。その代表として知られているのが「宝塚歌劇団」です。兵庫県宝塚市で誕生し、現在では日本を代表する劇団の1つとして知られています。東京都にも専用劇場である「東京宝塚劇場」が設けられるなど、高い人気を集めています。この劇団は1914年に創設され、100年以上にわたって多くの人々に愛されてきました。団員が全員女性であることも大きな特徴です。創立者である小林一三は、「清く、正しく、美しく」という理念のもと、女性による独自の舞台を目指し、女性ならではの劇団を作ろうとしました。
長い歴史を持ち、美味しいご当地グルメを誇るなど、兵庫県の魅力は尽きません。他にも、日本有数の温泉街である「有馬温泉」や「日本一美しい城」とも称される「姫路城」など、数多くの見所があります。様々な魅力が詰まった兵庫県は、上記の通り、日本発祥の地ともされていて、日本を知る上でも重要な都道府県です。日本を旅行する時は、是非、兵庫県を訪れ、関西地方の他の地域とはまた異なる魅力に触れてみてはどうでしょうか。