著者:リチャード・パーキンス
撮影日:2021年05月18日
住所:〒250-0522 神奈川県足柄下郡
箱根町元箱根80-1
神奈川県・箱根町に「箱根神社」と呼ばれる神社がある。現在は人気の観光地で、天平宝字元年(757年)に万巻(まんがん)上人が箱根大神の神託を受け、社殿を創建しました。瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメ)、彦火火出見尊(ひこほほでみ)を主祭神とする神社で、元々仏教の修験道の修行の場として使用されていました。修験道は神仏習合(神道と仏教が融合したこと)の信仰であるため、明治時代の神仏分離(神仏習合の禁止・神道と仏教の分離)が行われるまで箱根神社では修験道の修行が続いていました。
箱根神社の境内に何社かの神社があり、そのうち、「箱根元宮」と「九頭龍神社」は箱根神社と合わせて「箱根三宮」と呼ばれています。元々は「箱根権現」として建立された神社で、山岳信仰と修験道などが融合した神仏習合の神様が祀られていました。神仏分離が行われてから「箱根神社」と改名されました。
源頼朝や徳川家康などの武将が戦勝できるように箱根神社で参拝していたそうです。そして、鎌倉時代に源頼朝が箱根神社を信仰するようになり、毎年正月に箱根神社と伊豆山神社を参詣していました。日本では「初詣」という文化があり、正月に多くの日本人が寺か神社へお参りして1年の幸福などを祈願します。源頼朝は毎年初詣に出かけていましたが、2社の神社を訪ねたことで「二所詣」が誕生したと言われています。嘉暦2年(1327年)まで続けたそうです。
箱根神社の参道は、美しい森に囲まれています。明治時代に日本が大きく変化し、同時に日本の社寺の多くが変わりました。しかし、ほぼ変わっていない境内が楽しめる社寺がまだ存在していて、その社寺の1社は箱根神社です。大自然に囲まれて参拝が楽しめます。
箱根神社の境内に曽我兄弟(曽我十郎祐成之命・曽我五朗時致之命)を祭神とする「曽我神社」という小さな神社も建立されています。曽我兄弟は鎌倉時代の武人で、自分の父の仇を討った兄弟として知られています。
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