日本に「温泉」という地中から自然に湯が湧き出る泉があります。日本人は、約1300年前から温泉に浸かっていると記録されているほど、温泉が大好きです。現在、日本全国に温泉を中心とした「温泉街」が沢山できています。温泉街では、入浴施設や温泉宿があり、温泉を堪能できます。温泉には、様々な成分が含まれていて、浸かることで湯治(温泉に入って治療すること)ができると昔から考えられています。そのため、有名で評判の良い温泉へ遠くから浸かりに来る人もいるほど、とても体に良いとされています。
神奈川県箱根町の「箱根温泉」は、東京都内から気軽に訪れる温泉街の1つとして人気です。天平10年(738年)に浄定坊(じょうじょうぼう)という僧侶がここに温泉を発見したと言われています。現在は、温泉が楽しめる様々な宿泊施設ができている人気の温泉街ですが、元々は賑わう温泉街や宿場町(宿場を中心に発達した集落)ではなく、治療の目的で多くの人が訪れました。江戸時代(1603〜1868年)には旅人が街道筋にある宿場に宿泊することが定められていました。箱根温泉は街道筋になかったので、旅人がここに宿泊することは禁止されていました。しかし、湯治目的であれば、街道筋以外の温泉街の宿泊が許されました。そこから箱根温泉へ湯治に行く人が増加し、「一夜湯治」という名で知られるようになりました。
箱根温泉は、枚挙に遑がないほどの温泉宿がある歴史的温泉街で、評価の良い人気の場所です。温泉以外にも、歴史が詰まった神社や建物が残っていて、温泉に浸かりに行くだけでなく、日本文化や日本史に触れることもできるので、とても楽しい時間を過ごせます。また、宿によっては、温泉水ではなく、ワインが入った「ワイン風呂」という一風変わった風呂が完備されています。いつもと少し異なる温泉に浸かれ、新しい体験ができます。上記の通り、東京都内からのアクセスが良く、休日にゆっくりしたい人や少し観光したい人にも箱根温泉(箱根町)はぴったりの街です。
下記の記事を参考に、箱根町で訪れてみたい場所やどういった歴史的な物がこの街に残っているのか見つけてもらい、この情報を基に箱根町の旅行計画に役に立つと嬉しいです。
注意
箱根町は、日本の多くの観光地と同様に、訪日外国人に大人気です。温泉宿で奮発して宿泊する外国人が多いので、非常に賑わう街です。そのため、訪れる人によっては、ゆっくりとした旅ができない可能性があります。また、正月に「箱根駅伝」というマラソン大会が行われ、見物人が山ほど押し寄せます。この時期を避け、訪れることをおすすめします。