著者:リチャード・パーキンス
 
撮影日:2025年05月16日
 
住所:〒780-0841 高知県高知市
帯屋町2丁目3−1
    
 高知県高知市にはカフェやレストランなど、食事ができる店が沢山あります。その中でも、名物の鰹(かつお)たたきを目当てに食べに来る人が多いです。鰹のたたきとは、表面のみを炙り、中は生の状態で食べる鰹のことです。別名「土佐造り」とも言います。この料理は、食べられる店が高知市に多いです。しかし、鰹のたたきを食べるのに、「ひろめ市場」がおすすめです。
 
大橋通り商店街が交差する角に位置しているこの市場は、平成10年(1998年)10月に開設されました。ひろめ市場が立つ場所は、江戸時代(1603〜1868年)に土佐藩家老の深尾弘人蕃顕(ふかおひろめしげあき)の屋敷が建てられていました。その屋敷の名を一部借り、現在の名が付けられました。元々、景気が悪化したことでひろめ市場の近くにある商店街を訪ねる人が少なくなりました。その状況を改善する目的で、食のテーマパーク(現在の市場)を建設することにしました。現在は多くの人が楽しんでいる高知県の人気スポットです。
 
この市場の中に様々な屋台(台を設けた小さい店)が沢山あります。好きな屋台で好きな物を買い、市場の中央に設置されているベンチなどで食べる形式です。観光客や地元の人にも大人気のこの市場は、高知県の様々な名物を味わえます。ひろめ市場を訪れる人の多くの目当ては鰹のたたきなので、屋台の多くは提供しています。高知市内を周らなくても、高知県の名店料理が食べられます。
 
鰹のたたきを作る時、直接火を当てて炙ろうとすれば、火が中まで通ってしまう可能性があります。火が完全に通らず、鰹がたたきの状態に仕上がるように多くの店は藁(わら)を使用します。藁に火を付けて鰹を焼けば、火が完全に通りません。鰹を炙っている時、藁から大きな炎が上がります。決してパフォーマンスではないものの、燃え上がる炎が見えるように、客がよく通る位置や席に近い場所に台所が設置されています。ひろめ市場にも鰹を炙る時に燃え上がる炎が沢山の店の前で見ることができます。鰹のたたきを食べるのは勿論ですが、市場を周り、鰹が炙られているところを見るのも面白いです。
 
ひろめ市場は、名物料理だけを提供しているわけではありません。酒を提供している店も多いです。定番の酒だけでなく、地酒を提供している店があるので、高知県ならではの酒を飲み比べるのも楽しいです。また、お土産の販売店も何軒かあります。
 
ひろめ市場は、公共交通機関で簡単に行ける場所です。1カ所で名物が食べられる人気スポットなので、特に初めて高知県を訪れる人におすすめです。ここにある屋台は遅くまで営業するので、ゆっくりと食べたり、飲んだりしたい人も、はしごして何軒かの店の料理が味わいたい人も、誰もが満足できるでしょう。高知県へ遊びに来る時は、是非ひろめ市場で名物料理を堪能して下さい。